藤田智大さんに聞く、山とこれからの歩き方

藤田智大さんに聞く
山とこれからの歩き方

モデルから俳優業まで活動の裾野を広げている藤田さんに 趣味の登山のこと
これからの展望について伺いました。

Profile: 2015年よりモデルとして活躍し始め、2021年2月より俳優業を開始。現在は趣味の登山にも精を出しアウトドア系のメディアでも取り上げられている。大の登山とクラフトビール好き。
 Tomohiro Fujita(@miiiiiiiiiiiiiiiike

ー事務所も変わって心機一転、新しいことに挑戦していると伺いました。 

 

 藤田: そうですね。やっていることは大きくは変わらないのですが、今までのモデル事務所から芸能事務所になったので自分がやりたい仕事が入ってきていて。演技も含め、やれる事の幅が広がってきて今はすごくやりがいがあります。

 

 ー いい意味でゆっくりとリラックスして前へ進んでいる気がします。

 

藤田:もちろんコロナが一番ひどい時は公私ともに全く動けなくなって、周りにもドツボにハマっちゃう奴とかいて。そんな中で仕事をしてない時間をどう使うかを改めて考えるようになりましたね。それもあって山に目覚めました。昔からちょくちょく登ってはいたんですが、三年前からガッツリ行くようになって。  

 


 ー そもそもなんですけど、山に登るのってなんでですか?

 

藤田:何も考えなくていいし何もしなくていいっていうのがすごく好きです。一応自分でルートは考えるんですが、別にゴールすることが目的ではなくって。計画があってもいいけど、計画通りに行かないことも含めて楽しむっていうのは登山の醍醐味じゃないかなと思います。あ、この場所好きだな、よし今日はここで飯を食おう。とか。


ー 今の藤田さんの仕事に対する目線と登山との向き合い方がすごくリンクしている気がします。   


 藤田:そうですね。やりたいことに邁進しているっていうよりは、自分がやりたいと思っている方向に進めている感じがします。もともとマイペースなので、やりたいことに驀進しようとすると空回りしてしまうことが多くて。なので今は気持ち的にすごく安定してます。


サバイバルする力

ー そう考えると今の時代に通じるものがありますね。先が読めない今の状況と、山の予想がつかない天候と環境に左右される感じが。

 

藤田:計画と全く違うことが起きたときの対処というか、サバイバルする力が大事なんだと思います。登山でそれが得られるというわけじゃないけど、その場所場所で自分をどう順応させていくか、みたいなところは登山を通して考えるきっかけになりますね。例えばこの間山へ行った時は友達がテントじゃなく、ツェルトっていうのを使っていて。それは布切れ一枚で屋根を作ってそこに寝るんです。そっちの方がテントに比べて軽くなるし小さくなるんですけど、前回は大雨が降っちゃって彼のツェルトはびちょびちょ。寝れる状況ではなくなってしまったんです。その時に、じゃあ自分の家の屋根が無くなって寝るところが無くなったらどうやって生きていこう?とかってなかなか普通に生活していたら想像しないけど、災害が起こるってそういうことだよなと思って。災害超大国に住んでいるわけだし。そういうことを考えられるタイミングにもなります。

 

 ー 確かに、藤田さんはサバイバル能力、順応性が高いですよね。フィジカルだけじゃなくてメンタルも。あと先ほどおっしゃってた、軽量化っていう言葉が気になりました。今ってすごくいろんなものを軽量化させてる時代だと思います。良くも悪くもスマートに、負担なく、みたいな。

 

藤田:そうですね。登山で言うと軽量化はここ5年くらいめちゃくちゃブームです。ウルトラライト系、UL系って呼ばれてるんですけど。普通の登山用品のブランドとはまた少し違うUL系に特化したブランドとかも増えてきています。荷物をどれだけ軽くして、バックをどれだけ小さくしていくかみたいな。ただそれにはもちろんリスクが付き纏っていて技術と知識が無いと扱えないんですよね。もともと必要なものを持って行っているわけなので。だから削ったとしてもその重さと機能を賄える自分の能力がないといけない。軽くすれば良いってものではないので。結局は自分のポテンシャルを伸ばしていかないとダメなんです。

 

 ー なるほど。登山用の服なりプロダクト全般はすごくガジェット、機能性を重視して開発されてますよね。登山をする方が欲するウェアってどんなものなんでしょうか?

 

藤田:体温調整に優れているかどうかだと思います。日本は湿度が高いし、夏場なんて特に暑いので動かなくても暑いし、バック背負って動くので背中はびちょびちょになりますし。ってなった時に立ち止まると汗で冷えるんですよね。また山によっては寒暖差があるので、天気の変動もそうだし、上に行けば行くほど気温が下がるんです。だからすぐに乾くっていうのもすごく大事ですね。


登山とシルク

ー その点TMのインナーはお役に立てるのかなと思いました。

 

藤田:そもそもシルクを着て登山ってあんまりイメージになかったんです。どうしてもゴージャスっていうイメージが先行してて。でも今回着てみてまず肌触りはもちろんのこと、軽いし、何よりムレなくって。自分も数年前までは化学繊維のインナーを着てたんですけど、動いててあったかい時はあったかいけど、室内とか暖かいところに行くとムレちゃうんですよね。その点このシルクのインナーはムレる感じがなくて。あと軽いっていうのがすごく嬉しいです。やっぱりコットン、ウールだけだとちょっと重いんですよね。服って嵩張るし、着替えに多く持っていくと重量も結構出てくるので。そう考えるとすごく良いなと思いました、シルク。

 

 ー インナーとしてのシルクの良さを現場に行っている方に着て頂いて、実感覚として吸放湿性に優れているのを気付いて頂けるのはすごく嬉しいです。

 

藤田:いや、めちゃくちゃ良かったですよ。あと山に行くようになって学んだのが、例えば寒い時期に山に登って夜の寒い時に、テントの中でもそうだし外で飯作るときもダウンがないとダメで。でも寝るってなった時にダウンを着ながらダウンの寝袋に入ってたんです。寒いとみなさん結構いっぱい着込んで寝袋に入るんですけど、意外とそれって理にかなっていなくて。寒いけど上着のダウン、フリースとかも全部脱いで、まず自分の体温で寝袋のダウンを温めた方がすぐに温まるし、保温効果も得られるんです。これは実際にやってみて確かにそうだなと感じました。なんならロンTの上にダウン一枚着た方が、いっぱい中に着込むより全然すぐ温まるんです。それもあってシルクのインナーって良いなと思いました。日本の山は雨が多いので、さすがに外側は雨風に強い化学繊維で、内側はムレない天然繊維。それぞれの長所を生かして使い分けるのがベストだろうなと思います。結局肌に触れるところは天然繊維が良いですしね。また今度登る時に着て行こうと思ってます!  

 

 ー 是非是非!また感想を教えて頂けると幸いです。

TMのプロダクトを日常でも着用して頂いている藤田さん。実際に着用しながらその機能性に気付いてくださるのは嬉しい限り。次回の山登りでもシルクの軽さと肌触りで快適に過ごして頂きたいものです。我々TMも藤田さんのようにゆっくりと、一歩一歩着実に前進していければと思います。これからのご活躍に注目の藤田さんなのでした。
貴重なお時間をありがとうございました!!